コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

11月開催のドリブル選手権を終えて

vol.105 | 2021/12


12月に入り、本格的な冬の寒さがやってきました。コロナ禍において、一人ひとりの感染予防への取り組みがとても大切な状況です。
日頃から、手洗い、うがいをこまめに行い、マスクをするなど予防対策を万全にして、体調管理には十分に気を付けるようにしましょう。

今月は、11月1日(月)~14日(日)に開催したドリブル選手権から感じたことをお話します。


■子どもたちの心境

日頃から、リフティングとドリブルに特化した練習を実践し、子どもたちは一生懸命に練習へと打ち込んでいます。そうしたなか、少しずつではありますが子どもたちのドリブルタイムが速くなってきているのは事実です。
今回、自身の記録に満足して喜んでいる子もいれば、思うような記録が出なくて悔しい思いをしている子もいると思います。
喜びと悔しさ、どちらの思いも子どもの成長過程においては、非常に重要だと思います。
一生懸命やっているからこそ、喜びや悔しさといった感情が沸くのだと思います。
感情表現の仕方もそれぞれで、子どもたちによって違いはありますが、今回の結果で全てが決まるわけではありません。今回の喜びは次にまた喜べるようにするための努力に繋がり、今回の悔しさもまた、次に喜べるようにするための努力に繋がり、どちらの思いも必ず次に繋がると私は思っています。


■今の結果が全てではない

子どもの頃は、同じ学年でも発育発達の時期が異なっており、サッカーを始めた時期が異なればそれなりの差は出てしまいます。
だからこそ、今の結果だけに捉われてはいけないと思っています。
今の結果が良くても悪くても、これから先(将来)の喜びに繋げ、楽しくサッカーが出来るように、今はしっかりと技術を身に付けるための反復練習が大切になります。
特にドリブルであれば、細かくタッチをしたうえで、速いスピードでできることが重要です。早くドリブルが出来ても、大きなタッチでボールと自分の距離が離れてしまえば、
試合中、相手にボールを奪われてしまう確率は高まります。

ただ速ければいいのではなく、細かく柔らかいタッチで速くドリブルができているかが重要です。今回の結果が良いか悪いかではなく、結果を受け止めて、次に向けて更なる努力をする子どもたちが、この先、ボールを扱う技術が高まり、試合で活躍できるようになっていくと私は思っています。


■コナミスポーツクラブサッカースクール指導者の心得

指導者は子どもたちの将来を考えて、今だけの結果で評価するのではなく、今、どうすることが大切なのかということを、しっかりと子どもたちに伝えていかなければなりません。
今の結果に左右されず、長い目で子どもたちを見守り、今の時期に大切な技術をしっかりと身に付けるということにこだわって指導していくことが大切です。

その中で、子どもたちに対して指導者がどうようなアドバイスをするのかは、非常に重要になります。できるようになるためのコツ(ポイント)やヒントをしっかりと伝えることが指導者として必要になります。

子どもたち一人一人には、それぞれに特徴や癖がありますので、指導者はまずそれを理解しなければなりません。
癖を直すことでこれまで以上に上手に出来るようになる子もいれば、癖を活かすことで上手に出来るようになる子もいます。
癖を直す、活かすといった部分で、指導者は、常に子どもたちを観察し、子どもたちの特徴や癖をしっかりと理解する必要があります。
子どもたちに『出来た』『出来るようになった』をたくさん経験させてあげることが、子どもたちの将来につながり、指導者にとって大切に考えていくべきことだと思っています。


■まとめ

運動能力については、足が速い人と遅い人、力が強い人と弱い人というように個人差がありますが、サッカーは足でボールを扱うスポーツですから、足の速い人が必ずしもドリブル競争で優位とは限りません。ドリブルの優劣を分けるポイントは、さまざまな足の部位を使ってボールをどれだけ上手に扱えるかという技術の習得にあるのです。

そうした基礎技術は、子供のころの方が身に付きやすいのです。強いシュートを打ったり、速く走ったりということは、身体の成長と共に、ある程度は自然とできるようになりますが、技術は身体の成長だけでは得ることができません。技術は継続して練習を繰り返すなかで培われ、しっかりとした技術やテクニックが身についてこそ、スピードやパワーを最大限に活かすことができるようになります。そのためにも、技術習得がいかに大切であるかということを知ってほしいと思います。

子供たちは日々のトレーニングの中でも、試合をすることが1番楽しみだと思います。しかし、技術が身に付いていない状態で試合を繰り返しても、サッカーの持つ本当の楽しさにはたどり着かないと考えます。私は、サッカーの持つ本当の楽しさは、思ったところにボールを運ぶことが出来ること、思ったようにボールをコントロールできることであると考えます。技術習得することで、サッカーは今以上に何倍にも楽しむことが出来るようになるスポーツだと思います。

子どもたちが、将来、サッカーをもっと楽しいと思えるようになってもらうためにも、自由自在にボールコントロールが出来るようになることは大切です。コナミスポーツクラブサッカースクールでは、ドリブル練習に今後もこだわりをもって日々の指導を行っていきたいと思います。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。